よくある地名の語源 「し」

しおりやま(枝折山)【窪川中津川△奥神ノ川/標高806.3m】

 

しがき(シガキ・猪垣・鹿垣)【萩ノシガキ(打井川)、クイノシガキ(打井川)】

 猟をするとき身を隠す場所。鹿や猪のよく通る道筋に待ち構えるのに都合のいい場所。伊与木定氏の朗著「掻き暑めの記上p399」に詳しい。高知県方言辞典には①猪の作物荒らしを防ぐために築いた石垣②鳥獣を撃つ場所③猪の通る道とある。小石の裏山の通称「黒作畑」には猪等からの防御施設としての石垣や土塁がある(四万十町指定史跡)。

しげとしやま(重利山)【久保川△津賀/標高640.3m】

 

しぞうやま(地蔵山)【大道△愛媛県鬼北町/標高1128m】

 

しでざき(四手崎)【昭和地区の集落・組】

 

しでとうげ(四手峠)【昭和地区の峠】 

 四万十川は昭和地区轟集落あたりから大きく戸口集落、四手崎集落を穿入蛇行して、昭和地区市街地に至る。その首根っことなるところの峠越えとなる旧往来が四手峠。現在はその峠の下を国道381号線の三島トンネルが通る。四手(シデ)は昭和地区の旧村名。村名は改称されたが峠の名として国土地理院地形図に残る。

じぶた(治部田・地部田)【治部屋敷(本堂・与津地)・治部ハタケ(平野)・治部藪(打井川)・シブチ(打井川)、治部田(上宮)】

 四万十町の地名は「治部」の漢字が当てられているが、律令制における治部省に関係するかは不明。語尾に田とあるのでシブの温転か。

 鉄分の多い水田を渋田(しぶた)と呼ぶ。水地で年中乾くときもない田をジルタという。松尾氏はこれらの説に異をとなえ「シボムが語源で狭い谷や谷口のような地形」と述べる。また楠原氏は「形容詞の渋いから、円滑でない状態、なめらかでない地形を示すところ」と述べる(地名用語語源辞典)。

 大正地区には地部田の姓もある。

しまど(島戸)【興津地区の集落・行政区・総代】

 

しもぐみ(下組)【戸川地区の集落・組】

しもむかい(下向)【金上野】

 

しもやしき(下ヤシキ)【多数】

長宗我部地検帳は、地高の次に田畑屋敷の等級が示される。下ヤシキは、作人などの低い等級の宅地

しゃくしとうげ(杓子峠)【大正△四万十市片魚】

 

しゅんぶんとうげ(春分峠)【四万十町と梼原町の境】 

 標高約730m、久保谷山国有林内にある梼原方面(松原)、窪川方面(窪川中津川)の林道が合流する峠。少し松原に向かうと大正方面(大正中津川)の分岐となる。「総延長15km余の林道が開通したは、昭和43年のこと。竣工式はこの地で行われた。そして、その日がちょうど春分の日(3月20日)だったことから、時の営林局長の森尾洋一さんが命名した。「鈴ヶ森」へ向かう登山口。

じよしやま(地吉山)【里川△大正/標高637.6m】

 

しろいがわ(白井川)【十川地区の集落】

 

 

しわごう(志和郷)【中世の広域地名】  

 中世の仁井田庄が仁井田庄八郷八番と言われたころの八郷の一つ。志和本村、大鶴津村、小鶴津村、小矢井加村、大矢井加村、(以上5か村を古代より志和五郷)、志和峯村、与津地村の志和郷7か村。この地域を志和の五郷七村と言われた。現在は、小矢井加村、大矢井加村が中土佐町に属し、残りは東又地区の区域となる。

しわぶん(志和分)【大字・七里の集落・行政区】  

しんざいけ(新在家)【新在家(土居)】

 新開、新田、新屋敷、新庄、新地など同類の開墾集落名の一つ。「新」は新しい意味で、「在家」は、中世に領主の所領内に居住し在家役を負担した農民、その居住地としての村落構成の単位。七里には本在家集落があり、土居地区の隣の弘見地区には字・今在家がある。

しんざいけごう(新在家郷)【中世の広域地名】 

 中世の仁井田庄が仁井田庄八郷八番と言われたころの八郷の一つ。新在家郷12か村は、土居村(新在家村)、平野村、黒石村、奈路村、弘見村(別名、張木村)、数家村、神野々村、八千数村、飯ノ川村、道徳村、本堂村、親ケ内村で、これを新在家番・東番とも言われた。東又村と命名した由来は、この地域を東番と記され「ひがしばん」と呼称された故か。現在の東又地域のうち藤ノ川、向川は窪川郷13か村に、志和、小鶴津、大鶴津、志和峰、与津地は志和郷7か村に属していた。数家・神野々が数神村となったのは明治9年の合併によるものである。

しんかい(新開)【七里(柳瀬)】

 

しんでん(新田)【新田(若井川・秋丸・窪川中津川・与津地・藤ノ川・平野・相去・昭和)、上新田(六反地)】 

 

しんでん(神田)【神田(宮内ほか各地)】 

 

しんばやし・しんりん(新林)【新林(弘瀬)、新林山(戸川)】

 江戸時代に新たに植林した森林。『ふる里の地名』に戸川の字・新林山について「焼き山を止めて林になったため新しい林と言う意味である。」、「焼畑をやめて山林になった時期、新林より後になった場合は”若山、若林山”と区分している。」と説明している。「土佐藩林業経済史(p69)」には御留山をはじめとした山林の用途に応じた種目を列記しているが、新林については簡便に「野山の一種として山地新林林がある。」とだけ書かれている。安芸市、越知町、土佐市にも「シンバヤシ」がある。

(20170719現在)


ちめい

■語源

 

■四万十町の採取地

 

■町外の採取地