窪川

くぼかわ

属性:大字

25000地形図/十進緯度経度(標高):窪川/33.211220,133.129819(263)


20150608初

20170319胡

【沿革】

 長宗我部地検帳(1588)は「仁井田之郷地検帳」に窪川之内蕨尾谷、榊山ノ村とあり、脇書にコウノサイと枝村を記している。また、窪川之内見付野村とある。

 それ以降の地誌である州郡志(1704-1711)南路志(1813)ともに「窪川村」とある。

 明治22年(1889)4月1日、明治の大合併により、窪川郷上番の高岡郡窪川村・西原村・若井村峯ノ上村金上野村見付村大奈路村根元原村神ノ西村・大向村・高野村・根々崎村・若井川村、窪川郷下番の宮内村・仕出原村・大井野村・口神ノ川村・中神ノ川村・奥神ノ川村・檜生原村・寺野村・川口村・天ノ川村・秋丸村・野地村・家地川村、仁井田郷の東川角村西川角村、これら28か村が合併し新設「窪川村」が発足し、窪川村は大字となった。

 大正15年(1926)2月11日、窪川村は、町制を施行し「窪川町」となった。

 昭和23年(1948)4月1日、幡多郡大正町の一部(折合)を編入した。

 昭和30年(1955)1月5日、高岡郡窪川町、東又村、興津村、松葉川村、仁井田村が合併し新設「窪川町」となった。

 昭和40年(1965)住居表示に関する条例を制定し、古市町、東町、茂串町、本町、新開町、琴平町、北琴平町、榊山町、香月が丘の9地区の街区の名称に区域変更した。

 平成18年(2006)3月20日、高岡郡窪川町と幡多郡大正町・十和村が合併し新設「高岡郡四万十町」となる。  

 

【地誌】 

 昭和40年に旧窪川町は住居表示に関する条例を制定し市街地の町名を改め、古市町、東町、茂串町、本町、新開町、琴平町、北琴平町、榊山町、香月が丘の9地区の街区の名称に区域変更した。これにより大字の領域は旧窪川町の市街地の周辺部の山林地帯となった。ただし土地台帳における字としての表示はある。集落共同体としては、住居表示以前の戎町、殿町、元倉町、元町、昭和町など多くの旧町名が常会名として残る。 →詳しくは「地名のお話 vol13:消えた地名 窪川編」

(写真は1975年11月撮影国土地理院の空中写真。写真左側全域が窪川)

 

【地名の由来】

 幡多一条家(1250)となった頃は、仁井田庄と呼ばれていたという。それ以降、応永18年(1411)、一条家の直轄地であった與津村円蔵寺の記録には、幡多県仁井田とあるが窪川の名は出てこない。

 窪川町史(p118)に「備後守宣澄が明応9年(1500)に窪川郷本村に来往し、茂串山に城を築いて居城し、地名を取って窪川氏を名乗った。」とある。(備後守宣澄は相模国鎌倉郷山内の出身説と津野・半山郷津野氏の一族説の2説ある。) 

 

 窪川・琴平神社の献灯に天保「久保川総中」の銘が刻まれてある。久保川・窪川の地名は各地に分布とある(p491)

 

 クボ(窪・久保)の語源は、山間部にある平坦地、小平地、窪んだところ。周囲から窪んだ凹形の場所をいうことはもちろんだが、サコ(迫)が長三角形であるのに対して、クボは丸みをもった低地で、田や畑に適し、人が山中に住みつく場合に利用される地形。山間の小集落も言う。クボは全国的な地名であるが関東平野に多い。(民俗地名語彙辞典)

 クボ(久保・窪)地名は全国的に分布し、東日本で特に濃厚。「アゲタ(高田)」に対する語で、窪んで低い土地や田地をいう。熊本県の球磨、愛媛県の久万も同じく山間の窪地(日本地名語源辞典)

 

 四万十町内に同じ音の大字「久保川」が十和地域にある。

 

 ▼窪川地名の分布 ※河川名称の窪川を除く

・宮城県大崎市窪川原 

・愛媛県伊予市窪川

 


地内の字・ホノギ等の地名

【字】(あいうえお順)

 一井谷岩本坊、イヲタニ北、大平、大切、岡崎岡屋式沖屋式、カケノヒラ、景ノ平、キドノ本キョウデン、窪田、倉谷、黒岩クロノモトコヲガタニ神ノ西サイノヲ、西原、シケクシノ西、シケクシノ東、シシバ白土新開スケザワツカヤブ、ツカヤブ東、ツキヌケ、天一ドウカン道通田鳥落中谷、中呼坂、夏焼、西ノ谷、根々崎、萩原ヒソ原ヒノキ谷ヒラウエ北平上深田、古市、弁才天、宮ケ谷、八穴、山中、呼坂蕨谷【51】

 

(字一覧整理NO.順 窪川)

 1サイノヲ、2古市、3キドノ本、4岡崎、5シケクシノ東、6シケクシノ西、7岩本坊、8クロノモト9窪田、10新開、11ツキヌケ、12スケザワ、13萩原、14沖屋式、15岡屋式16ツカヤブ、17宮ケ谷、18ツカヤブ東、19天一、20倉谷、21景ノ平、22中呼坂、23呼坂、24深田、25シシバ、26ヒソ原、27弁才天、28八穴、29鳥落、30山中、31一井谷、32イヲタニ北、33夏焼、34黒岩、35黒岩(再掲)、36コヲガタニ、37白土、38ドウカン、39キョウデン、40ヒラウエ北、41中谷、42神ノ西、43道通田、44大切、45平上、46蕨谷、47ヒノキ谷、48大平、49西ノ谷、50根々崎飛地、51西原飛地 


【ホノギ】

〇仁井田之郷地検帳 四(高岡郡下の2/検地日:天正16年12月18日)

 ▼窪川之内蕨尾谷(p356~359)

 蕨尾谷、ヲリヨフ、ニイタヤ、中谷ヨフサカ、ウナキ谷、ワチノヲ、アンレンタ、小屋ノマエ、中山、ヒソハラシヽハノモトフカタ、堂ノ後、ツクリ道、鳥ヲチ、ハチアト、イチイ谷夏ヤケノ谷、小夏場、クロイハ、宮コエ、土橋

 ▽同蕨尾ノ桜ノトウノ北ノヲリ付ヨリ付(p359~363)

 桜ノトウ、ヒロウタ、シラツチ、藤六田、榊山コウチノ宮、ヒノキノ谷、シラツチ、コウノ谷、シモコエ、ヒラクシ、道歓、ツエノモト、川サキ、キノコシリ、コクシ、小クシ谷、経田ノスソ、コウノサイコエ、イツリハノ谷、コウノサイ道通タ、大クホ

(天正17年1月7日)

 コウノサイ、ヒラウエ、スミトコ、大ニラ、鳥クヒ、南原フチ、トヒ石ノモト、フカセノ渡アカリ

 爰ヨリカトノ上ヲ付(p363~367)

カトノウエ、石神ノモト、マタヲカ谷、源衛門ヤシキ、寮ノマヘ、瑞光庵寺中、不動ホキ、ウツシリ、クモンテン、コウタヤシキ、カスエ作、子キヤシキ、山ノモト、スケ沢

(1月9日)

 モミノ木谷、イ子ホシハ、ハキハラ、石原田、萩原新開、トウノウシロ、深タ、ヒサウラ、スサキタ、大マタ、宮ノ谷、神主ヤシキ、五良九良畠、後ヤシキ

 ▼榊山ノ村(p367~373/1月10日)

 タンクワヤシキ、ヲキヤシキ、神願ヤシキ、シンカイ岡ヤシキ、宝泉庵寺中、鍛冶ヤシキ、ツカヤフ天一、神上タ、小タ、山ノモト、スタノ瀬、大ハタケ、中ヤシキ、カチノクホ、セツソウヤシキ、中ヤシキ門三角タ、石神ノクホ、小セヽノ川、市屋敷、大橋ノツメ、市ハシツメ、目代ヤシキ、市、恵美酒堂、東ヤシキ、ヲト井ノ瀬、サイノヲ、大サイノヲ、シリナシサイノヲ、エリ、大谷、横タ

(1月11日)

 修正テン、桜ノタハ、十介ヤシキ、石ヤスミハ

 爰ヨリハシノ内土居マハリヲ付(p373~379)

 キトノモト岡崎ヤシキ、兵部田、不二軒寺中、ハサコ、マトハヤシキ、藤十良タ、辰巳山、岩本坊寺中、権現識地、平兵衛ヤシキ、ヒトセマチタ、東光寺、スサキヤシキ、田フチヤシキ、ツヽミ、クホ川土井、クロイシ、大ハタケ、谷、クロ、石神ノモト大河フチ、舟戸、川口ヤシキ、クホタ、風呂ノモト、古寺、ヲキヤシキ、ヲ子ヲヤシキ、セウチヤシキ、ソ子、大ウシロヤシキ、鍛冶屋ノクホ、タキワキタ、新兵衛タ、スサキタ、大橋ノツメ、石神ノクホ、与一ヤシキ

 

 太タ、宮ノコウタ、堂本、太新開

 

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100窪川全図.pdf
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100窪川街分大字別字名一覧表.pdf
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【通称地名】

 

 

【山名】

 茂串山(標高372m)

 

【河川・渓流】

吉見川(河川調書)

熊野谷川(ゼンリン社)

 

【瀬・渕】

 

 

【井堰】

 

  

【ため池】(四万十町ため池台帳)

 

 

【城址】

  

   

【屋号】

 

 

【神社】 詳しくは →地名データブック→高知県神社明細帳 

三熊野神社/1みくまのじんじゃ/鎮座地:茂串

恵美須神社/4えびすじんじゃ/鎮座地:ツキヌケ

琴平神社/5ことひらじんじゃ/鎮座地:萩原

惣河内神社/7そうこうちじんじゃ/鎮座地:宮ヶ谷 ※ゼンリン社地図の神社記号位置が南南西に300mほどずれている。

 

 


現地踏査の記録

■奥四万十山の暮らし調査団『四万十の地名を歩くー高知県西部地名民俗調査報告書Ⅱ-』(2019令和元年)

第3章 地域資源地図で見る四万十

 奥四万十山の暮らし調査団では、地域調査の成果を視覚的で分かりやすく一般の方に知ってもらうため、報告書や論文などの学術的出版物に加えて地図の形で公表している。地図には、調査で判明した地域の歴史や文化の情報を記し、町歩きや地域づくりに活用してもらうことを念頭に置いて「地域資源地図」という形でまとめている。高知県内の地域資源地図は、林野庁職員で洋画家として活躍している森下嘉晴氏がまとめた絵地図を「奥四万十山の暮らし調査団」のHP「四万十町地名辞典」でPDF公開しているほか、奥四万十山の暮らし調査団の報告書でも紹介している1)。第3章では、第2章で紹介した集落と関連した地域資源地図6枚を作成された経緯や地図の解説とともに掲載する。

1、くぼかわまち歩きマップ(p68)

 このマップは、四万十町観光協会が四万十町窪川地域の魅力を多くの人に知ってもらおうと立ち上げた団体「四万十あちこちたんね隊」の町歩きガイドマップとして描いたものである。四万十町観光協会の皆さんに色んなお話を伺って描いていることが新しい発見の連続で、とても楽しかった。中でも、通称「へんろ通り」。人口減の影響を受け、シャッターを閉めた店が増え始めたこの頃、昭和レトロなこの商店街を活性化させようと、観光協会がPRに力を注いでいた。

 私が旧大正町(現四万十町大正地域)にきた平成の初頭は、各種商店が軒を並べ、とても活気に満ちて、「町やなぁ~」と思っていた町並みは、ひっそりとしてしまった。ここだけではないが、安い物、品揃え多いところを求めて、大型ショッピングセンターに行ったり、最近ではネット通販などに流れて、地元の店で買い物をしないと、結局は自分達の生活ができなくなる。地方にとっては大企業である役所も、競争入札で一円でも安く購入しようとするため、地元の商工業者では太刀打ちできないケースが多い。難しいことだが、地元の役所こそ、地元に貢献するように、地元商店から調達できるようにする考え方はできないものだろうか。

 話がそれたが、当時、いつもこの商店街の街角にいる、「出会えば幸せになる」という知る人ぞ知る「道のおばあ」がいた。この可愛らしいおばあちゃんを町興しのシンボルにならないかなぁと密かに期待したものだ。道のおばあ。今はどうしているだろうか。

 「みなくち」の芋天は最高!「金草堂」はカッパが伝えた秘薬。「このみ食堂」のお好み焼きやらっきょうがとびきりうまかった。重量感のある「ひろみ堂」のシュークリーム。見るだけで楽しかった橋のたもとの古物屋。風格のあった「池田陶器店」。姿を消した店もあるが、喫茶「純」、パン屋「タナべベーカリー」、ラーメン店「駒鳥」、和菓子店「松鶴堂」などなど窪川の味を守り継承している店もたくさんある。

 町は生き物。このマップを描いたわずか8年くらいの間に姿を変えながら、今に繋がっている。昭和中頃までは、窪川は中村街道と宇和島街道が交差する交通の要衝の宿場町的な位置づけで、旅館や商店、喫茶店、酒場が軒を連ね、銭湯もあり、大いに賑わっていた。

 車の時代になり、当時の賑わいを取り戻すことは現実として難しいだろうが、海と山と川があり、自然に恵まれた食材、個性的な人びとが集うこの窪川。今また、郷土の偉人で幕末・明治に活躍した谷干城にスポットが当たり、新しい動きが始まっている。明るい陽光と朝霧の立ちこめる高南台地。これからも個性を持って発展してもらいたいと願う。

 

 

                                     (文責:森下嘉晴)

 

 

  →書籍は当hpサイト(地名の図書館→奥四万十山の暮らし調査団叢書→四万十の地名を歩く)へ

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森下画伯がこの絵地図を描いたのは10年位前。観光ボランティア「四万十あちこちたんね隊」に志願して、最初の絵地図と言える。
役場はJR窪川駅の脇に新築され、半平もリユーアルした。プラザ高南はmacになり、サンシャインはハマヤになった。元商工会館も耐震0ということで商工会・観光協会も引っ越しした。10年のうつろいは大きい。
(編集子/20200817)
森下絵地図01窪川・四万十町くぼかわまち歩きマップ.pdf
PDFファイル 3.0 MB

出典・資史料

■長宗我部地検帳(1588天正16年:佐々木馬吉著「天正の窪川Ⅰ」)

 天正時代の窪川街分は、蕨尾谷(本村)と枝村榊山村とから成り、これに神ノ西を加えて窪川村と称していた。当時の神ノ西は枝村でもなく蕨尾谷の一部として扱われていたようである。(同p27)

 ▼吉見川南岸を山沿いに東から西へ

・才能(※サイノヲ):金上野境の高樋橋西付から町道上ノ加江線まで
・市:今の古市。うえの才能境から農協給油所あたりまで。構成人家が多い。
・岡崎:東町JRガード下近辺から岩本寺東端まで。人家が多い。
・岩本坊:岩本寺以西旧農協事務所近辺まで
・畔の下(※クロノモト):旧元倉町と旧殿町の道路南側
・窪田:改修された吉見川・渡川(※四万十川)合流点以北の堤防付近

 窪田から吉見川南岸を川沿いに東に

・新開:町道殿町線(※町道第108号)の北側と旧戎町を含む地域
・突抜け(※ツキヌケ):中央通り・本町で旧戎町以東旧横町までの地域
・木戸の元(※キドノ本):中央通り・上本町で旧横町以東JRガード下まで 

 吉見川(※最下流)北岸、西から東へ

・西谷(※西ノ谷):今の新開町
・スケサワ(※スケザワ):窪川小学校付近と根木屋敷を含む地域
・萩原:琴平町、吉見川北岸を学園通り西側までの地域

 学園通り付近を五社道に沿って

・深田:窪川警察署(※現四万十クリニック)・四国電力近辺から北へヒソ原の西下
・シシバ:古味酒店近辺から北への道の西側一帯の地域
・ヒソ原:町営住宅地を含み、その西をシシバ境までの一帯を指す。
・蕨谷:ヒソ原の北西部一帯
・辨才天(※弁才天):ヒソ原の北東部一帯
・八穴:天理教屋敷付近
・鳥落:窪川高校用地(※農業実習農地)と八穴の西南
・山中:鳥落の西南地域
・一井谷:山中の西、山林地帯
・夏焼:香月が丘入口北側
・黒岩:今の香月が丘
・白土:神ノ西道沿い一帯
・トウカン(※ドウカン):窪川中学校から西南山地一帯
・キョウテン(※キョウデン):トウカンの更に西南山地
・ヒラウエ(※平上):キョウテンの西山地

 旧昭和町から呼坂にむかう 

・中呼坂:旧昭和町一帯
・呼坂:呼坂トンネル入口付近から大股墓地の西南一帯
・影の平(※カケノヒラ・影ノ平):呼坂トンネル出口から根元橋まで

 榊山一帯

・沖屋敷(※沖屋式):駅前通り西側一帯
・岡屋敷(岡屋式):駅前通り東側一帯と榊山バイパス東西一帯を指す。
・宮ヶ谷:惣河内神社西側から岡屋敷まで
・ツガヤブ(※ツカヤブ):農協東側から吉見川沿いにスダノ瀬近辺まで
・ツガヤブ東(※ツカヤブ東):惣河内神社から東北一帯
・天一:営林署貯木場上のテレビ塔への道周辺の山地を指している。
・神社
 三熊野神社(村社/字茂串鎮座)/合祀:西迎神社、稲荷神社、竈戸神社、水波女神社
 惣河内神社(無格社/字宮ヶ谷鎮座)
 恵美須神社(無格社/字突抜鎮座)
 琴平神社(無格社/字萩原鎮座)
・寺院
 東光寺、岩本坊、瑞光庵、不二軒、宝泉庵、養徳院、浄照寺

■州郡志(1704-1711宝永年間:下p279)

 窪川村の四至は、西限大井野村南限西原村北限根々崎村東西十三町南北十二町其土赤黒村中有川流

 山川は、榊山、天一山、茂串山、中山、小久保川谷、蕨谷、呼坂、櫻之峠、阿免宇志渕

 寺社は、岩本寺、東光寺、浄照寺、金毘羅、三所権現社、八幡社とある。

 

■郷村帳(1743寛保3年)

 寛保3年に編纂した「御国七郡郷村牒」では、石高397.417石、戸数123戸、人口461人、男240人、女221人、馬45頭、牛5頭、猟銃0挺

 

■土佐一覧記(1772-1775明和・安政:山本武雄著「校注土佐一覧記」 

安芸の歌人・川村与惣太が窪川で草枕して読んだ歌

 窪川

此所の市中にある人隠居し待るを尋て

 古城

のがれては市の住居も山里も 空し心のかくれがにして(p293)

※この町を終の棲家とした友よ、一人静に佇みそを聞いているのだろうが、旅人の私と同じではないか。(勝手読)

※「市」とは古市のことか。

図書館本系統本では「窪川」の記述はない。広谷系統本では柿木山の後に「茂串」、二名島の後に「窪川」とある。ただし、「校注土佐一覧記」では二名島の段を設けていない。

さらでだに距たる物を旅衣 たちこし方の山の白雲(p293)

※そうでなくても古く朽ち果てた旅の姿。まわりは心配そうにみるだろうが心根はわき起こる白雲。自由そのものだ(勝手読)

※白雲の季節は10月?

 茂串

 古城

東民部居レ之。秦氏時十市右近、後山内七郎

世の業のしげくしあれば心にも まかせぬ中ぞうとくなりにきp290 

※世の煩いはいっぱいあるがどうにもならないもの、ケセラセラ(let it be)でいこうじゃないか。(勝手読)

図書館本系統本では「柿木山(仁井田)」の次に「茂串」として掲載、広谷系統本では柿木山の後に「茂串」、二名島の後に「窪川」とある。

 

■南路志(1813文化10年:③p302)

168窪川村 古名本郷、仁井田郷本堂之内 地四百一石七斗八升三合

今本田三百九十二石余、新田百二十一石七斗八舛三合、家數百三十二軒、人高四百三人

〇根元原村・神崎村枝村新開發地也

八幡宮 土居山ノ内 正体幣 祭礼八月十五日

熊野三社権現 茂串山ノ下 正体幣 祭礼八月十八日

 鰐口銘曰 ウヒウクウ 讃州真野郷新免村、延徳二年(詳細は本文)

惣河内 榊木山 正体幣 祭礼九月十六日

金毘羅 丸山 正体幣 祭礼十月十日

西迎大明神 土居山 正体木像不動 祭礼九月廿八日

 棟札 西迎大明神、大檀那窪川宣秋(詳細は本文)

恵美須 町

三所権現

帰命権現 根元原 御留山 正体石 祭礼九月十一日

三嶋大明神

御瀧山 神崎今神西瀧ト云 此下に岩原有、奇異の岩組也。昔は此御瀧山に天狗倒有(詳細は本文)

瑞光庵 退転、無寺跡、甲把瑞益曰 古代窪川氏の菩提寺也。(詳細は本文)

不二軒 退転、(詳細は本文)

萬秀山長楽院東光寺 禅宗久礼村常賢寺末 本尊矢追地蔵心作(詳細は本文)

藤井山五智院岩本寺 真言宗京小室御所末 本尊不動 開山弘法大師 (詳細は本文)

林光山宝樹院浄照寺 浄土宗称名寺末 本尊阿弥陀 (詳細は本文)

茂串山古城 窪川七郎兵衛宣秋居レ之、仁井田郷五人衆之一也。

 

■ゼンリン社(2013平成25年)

p64:窪川、香月が丘、四万十川、町立窪川中学校、窪川学校給食センター、窪川勤労者体育センター

p65:窪川、香月が丘、北琴平町、県立窪川高等学校、窪川ふるさと未来館

p66:窪川、北琴平町、榊山町、主要地方道窪川船戸線、呼坂トンネル、JR土讃本線、身代大師道場、阿部定珍の墓

p67:窪川、香月が丘、窪川浄水場、社会福祉法人香南会グループホームあさぎり四万十の里

p68:窪川、香月が丘、北琴平町、琴平町、新開町、本町、吉見川、新開橋、吉見川橋、東吉見橋、町立窪川小学校、四万十緑林公園、四万十会館、四万十CATV、須崎土木事務所四万十町事務所

p69:窪川、北琴平町、琴平町、本町、東町、古市町、榊山町、吉見川、主要地方道窪川船戸線、JR土讃線、窪川東橋、日乃出橋、新吉見川橋、琴平神社、惣河内神社、四万十町役場、四万十農協本所、窪川警察署、須崎農業振興センター高南農業普及所、高知県西部家畜保健衛生所

p70:窪川、北琴平町、榊山町、本町、東町、古市町、榊山町、吉見川、主要地方道窪川船戸線、JR土讃線、土佐くろしお鉄道

p78:窪川、新開町、茂串町、本町、四万十川、吉見川、熊野谷川、土佐くろしお鉄道中村線

p79:窪川、新開町、茂串町、本町、四万十川、吉見川、熊野谷川、窪川橋、窪川新橋、土佐くろしお鉄道中村線、岩本寺37番札所、三熊野神社、出雲神社、恵美比須神社、早道神社、町立図書館、町立美術館、四万十町社会福祉センター、児協立くぼかわ保育所、第4本倉踏切

p80:窪川、茂串町、本町、東町、古市町、榊山町、吉見川、県道上ノ加江窪川線、土佐くろしお鉄道中村線、新吉見川橋、樫ノ木橋、高幡消防組合四万十清流消防署、窪川郵便局

 

■国土地理院・電子国土Web(http://maps.gsi.go.jp/#12/33.215138/133.022633/)

窪川、市町、東町、茂串町、本町、新開町、琴平町、北琴平町、榊山町、香月が丘、四万十川、吉見川、土佐くろしお鉄道中村線、窪川トンネル、窪川駅、窪川四万十会館、四万十緑林公園、三十七番岩本寺

 

■基準点成果等閲覧サービス(http://sokuseikagis1.gsi.go.jp/index.aspx)

窪川(電子基準点:標高263.80m/点名:くぼかわ)香月が丘8-18

柏木(3等三角点:標高486.04m/点名:かしわぎ)見付字轟川1992

 

■高知県河川調書(2001平成13年3月:p57)

吉見川(よしみ/四万十川1次支川吉見川)

左岸:金上野字佐エ門九郎808

右岸:金上野字小谷口823

河川平均延長:5,370m / 13.48Ak㎡ / 6.3 Lkm

 

■四万十町橋梁台帳:橋名(河川名/所在地)

新開橋(吉見川/本町345-2)24.00

吉見川橋(吉見川/本町443-5)21.50

殿町歩道橋(吉見川/新開町1259-43)44.60

東吉見橋(不詳/琴平町562-7)12.20

琴平橋(不詳/琴平町557-13)3.50

北琴平橋(土讃本線/北琴平町783-1)11.20

北琴平上橋(不詳/北琴平町820-3)3.10

琴平谷橋(不詳/北琴平町820-3)3.00

北琴平下橋(不詳/北琴平町835-7)2.90

北琴平町橋(不詳/北琴平町544-3)2.20

榊山橋(不詳/榊山町663-7)3.20

日乃出橋(吉見川/榊山町569-3)30.20

神ノ西橋(神ノ西谷川/窪川字蕨谷1187-2)6.30

緑林団地橋(神の西谷川/窪川1196-5)7.60

根元橋(仁井田川/窪川字下渡瀬159-1)44.00

 

■四万十町広報誌

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ぶら〜り散策0101【古市町】20130201.pdf
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知っているようで知らない私たちの町0103【茂串町(1)】20070501.pd
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ぶら〜り散策0103【茂串町】20171101.pdf
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ぶら〜り散策0104【本町】20170901.pdf
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ぶら〜り散策0106【琴平町】20140901.pdf
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ぶら〜り散策0108【榊山町】20140801.pdf
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ぶら〜り散策0102【東町】20171001.pdf
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知っているようで知らない私たちの町0103【茂串町(2)】20070501.pd
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ぶら〜り散策0103【茂串町】20171201.pdf
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ぶら〜り散策0105【新開町】20170801.pdf
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ぶら〜り散策0107【北琴平町】20130101.pdf
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ぶら〜り散策0109【香月が丘】20121201.pdf
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