よくある地名の語源 「ち」

(20171022現在)

ちからいし(力石)【チカラ石(口神ノ川)、力石(上宮)】

 各地に力石という重い石が残っている。力技を競い、持ち上げて豊凶を占ったものといわれる。「石占いの遺留(柳田国男)」。神社仏閣、集会所、船着き場などにある人の仕事の能率をはかるひとつの目安とした。その他の意として、石垣の骨格となる長大な石。石垣のいわば柱。

ちびちりがま(チビチリガマ)【沖縄県中頭郡読谷村波平1136-2

 沖縄県読谷村のチビチリガマは、沖縄戦の際に避難していた140人のうち83人が集団自決した鍾乳洞(ガマ)である。今年(2017)9月に、地元の4人の少年によってチビチリガマの入り口にある「世代を結ぶ平和の像」が破壊され遺骨や千羽鶴が荒らされる事件が起きた。無知な少年による器物損壊容疑としての報道であったが、犯人は「歴史教育」にあるのではないか。「鬼畜米英」と教えられた結果が集団自決であり、「近代史を教えない、伝えない、学ばない」学校教育の構図は歴史の繰り返しのように思える。

 地名は、その地名の命名の由来も大切だが、それ以上に地名に刻まれた歴史も含めて記録し正しく伝承しなければならない。

 チビチリガマのとなりのシムクガマは1000名以上避難していたが、竹槍突撃を子ども警防団の止めてアメリカ兵と対話したのはハワイ移住の経験のある住民で、結果として全員が自決することなく脱出したという。

 今回の事件は、地名を学ぶものにとってメルクマールとなったので四万十町地名辞典の用語に加えた。

 


ちめい

■語源


■四万十町の採取地


■四万十町外のサイノウの採取地